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2004年11月

4.道府県婦人防火クラブ連絡協議会会長だより

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平成16年度中国・四国ブロック婦⼈防⽕クラブ連絡協議会幹部地域研修会

緊急時要援護者への対応
―⾼齢者などを⽕災から守るために―
⽵内 久⼦
(千葉県婦⼈防⽕クラブ連絡協議会会⻑)

「この夏は本当に暑かったですね」というのが秋⼝に交わされた挨拶でした。 今年は、全国的に集中豪⾬や⾼潮、暴風などの⾃然災害により多くの尊い命が失われるなど、⼤きな被害が⽣じてしまったことは残念でなりません。

被災地の皆様に⼼からお⾒舞申し上げます。

今年の⾃然災害で特に目についたのは、⾼齢者など緊急時要援護者といわれる多くの⽅々が犠牲になったことです。

ところで、⽕災についてみますと、平成15年中の⾼齢者の焼死者数が17年ぶりに1,000⼈を越えるという深刻な事態に⾄っています。

⾃然災害や⽕災から⾼齢者などを守ることは、今後、⾼齢者⼈⼝が急増するなかで、なおさら重要かつ喫緊の課題であると思います。

私たちの地域では、プライバシー保護を視野に⼊れつつ、⾃主防災組織や⺠⽣委員(私もその⼀員ですが)の協⼒を得ながら全世帯(約200世帯)を対象に「家族構成緊急連絡網」を作成し、この情報を礎に緊急時に備えております。

また、焼死者をなくすためには、カーテン、絨毯、寝具等について防炎品の普及促進を図ることも実効性が期待されます。

加えて、本年の改正消防法により、その設置が義務化された「住宅⽤⽕災警報器」の導⼊を図ることも、⾼齢者などを⽕災から守るうえで極めて有効であると思います。

これらを普及させるためには、公的補助制度の充実や広報活動の強化は⽋かせないものです。

「地域の安全、安⼼」の観点から、婦⼈防⽕クラブが⾃主防災組織、福祉関係者(⺠⽣委員)、消防団、⾃治体等との連携を強化することにより、⽇頃から、いざという時に備えなければならないと思います。

「遠くの親戚より近くの他⼈」といいますが、まさに、地域防災はその地域に住む⼈々が⼿に⼿を携え、⽀え合うことが最も⼤切なことだと改めて痛感しております。

(消防庁機関紙「消防防災/2004-10・秋季号」より転載)


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