HOME  > 防火ネットニュース7月号  > 2. 熱中症予防についてのお知らせ-総務省消防庁

2025年7月

2. 熱中症予防についてのお知らせ-総務省消防庁

目次
総務省消防庁 救急企画室

1 はじめに


前回(4月号)では、熱中症のしくみや子ども・高齢者の特徴のほか、「暑くなる前」からできる熱中症予防を中心に紹介しました。今回は、「暑い時期」に行っていただきたい基本的な熱中症予防対策や、熱中症になってしまった場合の対処方法について紹介します。


2 熱中症にならないために


前回、「暑さに体を慣らすこと」(暑熱順化)の重要性について紹介しましたが、せっかく一度暑熱順化ができても、数日暑さから遠ざかると暑熱順化の効果はなくなってしまいます。梅雨の合間や梅雨明け後など、急激に暑くなる時期には、特に熱中症に注意が必要です。

昼夜を問わず部屋の温度に注意しエアコンや扇風機を上手に使う、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給をする、涼しい服装、日傘や帽子で暑さを避ける、熱中症警戒アラート発表中は外出をできるだけ控えるなど、基本的な熱中症予防対策を行いましょう。

また、気温が特に著しく高くなることにより熱中症による重大な健康被害が生ずるおそれのある場合には、「熱中症特別警戒アラート」が発表されます。熱中症特別警戒アラートの発表地域では、自発的な熱中症予防行動を積極的に行っていただくとともに、家族や周囲の方々への見守りや声かけなどを行ってください。


3 熱中症になってしまったら


めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、頭痛、吐き気、倦怠感、集中力や判断力の低下など、熱中症による症状は様々です。周囲で熱中症が疑われる症状が出た方がいた場合は、

  • 涼しい場所や日陰のある場所へ移動し、衣服を緩め、安静に寝かせる。
  • エアコンをつける、扇風機・うちわなどで風をあて、体を冷やす。

といった応急手当を行ってください。その際のポイントは、以下のとおりです。


意識障害(受答えや会話がおかしい)、けいれん、運動障害(普段通りに歩けない)、体が熱いなど、明らかに様子がおかしい時は、ためらわずに救急車を要請してください。

判断に迷った場合は、救急安心センター事業(♯7119)や全国版救急受診アプリ「Q助」等をご活用ください。

4 消防庁における熱中症予防啓発の取組


消防庁では、熱中症予防声かけプロジェクト主催の「官民連携 暑さ対策シンポジウム2025」に参加し、熱中症予防と対処方法についての情報共有等を通じて、関係府省庁や企業、自治体、関係団体等との連携を図りました。

引き続き、「熱中症予防強化キャンペーン」として、関係府省庁や官民連携の下、時季に応じた適切な熱中症予防行動の呼びかけを行うとともに、狙いを絞った効果的な普及啓発や注意喚起等の広報活動を実施することとしています。


5 おわりに


熱中症は、正しい知識を身につけることで、未然に防ぐことが可能です。本格的な夏が始まりますので、命を守るため、基本的な熱中症予防対策をお願いします。

総務省消防庁HP熱中症情報


(総務省消防庁「消防の動き」2025年6月号より)

このページの上に戻る
目次