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2019年8月

2.台風に対する備え

総務省消防庁 防災課


平成30年7月豪雨における
岡山県倉敷市真備町の被害状況
(東京消防庁提供)
  日本列島には毎年7月から10月を中心に台風が上陸し、土砂災害や河川の氾濫等、大きな被害が発生しています。
 昨年7月上旬には、梅雨前線と台風第7号の影響により、日本付近に暖かく非常に湿った空気が供給され続け、西日本を中心に全国的に広い範囲で記録的な大雨となりました。 特に、岡山県、広島県、愛媛県を中心として、河川の氾濫、浸水害、土砂災害等により、200名を超える死者、行方不明者が発生する等、甚大な被害が生じました。
 近年は、台風が北陸地方や北海道・東北地方に接近・上陸することも多いので、全国で台風に対する備えが必要です。

1.台風による被害
〔大雨による被害〕
 台風やその周辺部では、激しい雨が長時間にわたって降り続くことがあります。また、台風が日本から遠く離れた南の海上にあっても、 日本付近にある前線に暖かく湿った空気が送り込まれて大雨となることがあり、河川の氾濫やがけ崩れ、土石流、地すべりが発生し、私たちの生命が脅かされることがあります。


〔暴風による被害〕
 台風の周りでは強い風が吹いています。平均風速15〜20m/s(一般道路の自動車程度の速さ)の風であっても、歩行者が転倒したり、車の運転に支障が出たりすることがあります。 さらに風が強くなると、物が飛んできたり、建物が損壊したりするようになり、平均風速40m/s(特急電車程度の速さ)を超えると住家が倒壊することもあります。
また、台風の周辺では、竜巻のような激しい突風が発生することもあります。一度竜巻が発生すると、その近辺で複数の竜巻が発生する可能性が高くなると言われています。

〔高潮・高波による被害〕
 台風が接近して気圧が低くなると海面が持ち上げられます。そこにさらに強い風が吹き込んで、大きな高潮・高波災害が発生することがあります。 昭和34年の伊勢湾台風では、名古屋港で通常よりも約3.5mも潮位が上昇し、和歌山県南部から愛知県までの広い範囲で、 高潮による浸水害が発生する等、甚大な被害が生じ、5千人以上の犠牲者が出ました。昨年9月上旬に四国・近畿地方に上陸した台風第21号では、 大阪湾を中心に過去最高潮位を超える値を観測する等、顕著な高潮になり、関西国際空港の滑走路の浸水などの大きな被害が発生しました。

2.台風への対応
(1)日頃からの備え
 家庭においては、台風に備えて、次のような準備を十分にしておきましょう。
・窓や網戸はしっかりと鍵をかけ、必要に応じて補強する。
・風で飛ばされそうな物は飛ばないよう固定し、格納できるものは家の中へ格納する。
 また、一人ひとりが、どのような避難行動をとれば良いか、あらかじめ理解しておくことが大切です。地域で作成している防災マップや防災計画等を確認してみましょう。これらの作成に携わる機会があれば、是非積極的に参加してみましょう。

(2)迅速な避難
 災害が発生し、または発生のおそれがある場合には市町村から避難勧告等が発令されます。今出水期から、 大雨に関する防災気象情報や避難勧告等の情報が災害の切迫度に応じて5段階の警戒レベルに区分して提供されることとなりました。 これらはテレビ、メール等の様々な手段を通じて伝達されますが、そうした避難に関する情報をどの手段から入手するか、入手した後、 警戒レベル等に応じて自分がどのような行動をとればよいか予め確認しておきましょう。また、いち早く身の安全を確保できるよう、 災害の種別ごとに指定されている指定緊急避難場所の位置や、そこまでの避難経路について調べておきましょう。 指定緊急避難場所が近くにない場合には、近くに安全な場所がないか、日頃から意識して探してみましょう。仮に避難勧告等が発令されなくても、気象情報等に十分注意し、身の危険を感じたら、自らの判断で避難することが大切です。

(総務省消防庁「消防の動き」 2019年7月号より)

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