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2010年1月

3. 住宅用火災警報器の奏功事例 -総務省消防庁

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 住宅⽕災による死者を低減し、⼀層の住宅防⽕対策の推進を図るため、全国の消防本部等から消防 庁に寄せられた住宅⽤⽕災警報器(住警器)の奏功事例の情報をご紹介します。

【⽕災に早く気付き、命を取り⽌めることができた事例】

  • ⼀般住宅の2階で就寝中、ベッド上の寝具がヒーターに接触して出⽕した。住警器の警報⾳に より目覚め、階段を下りて⽞関から避難した。⽕傷を負ったが命に別状はなかった。(福島県福 島市)
  • 共同住宅2階の居住者(⼥性)が台所で調理中に意識消失したため、ガスコンロにかけてあっ た鍋の具材が焼け焦げて発煙した。居室に設置してあった住警器が作動したので、下階にいた住 ⼈が警報⾳に気付き、確認に⾏ったところ換気扇から煙が出ていたため119番通報をした。 (埼⽟県桶川市)
  • 60代⼥性が1階台所で天ぷら油を⼊れた鍋をガスコンロに掛けたまま放置し、2階で息⼦と 話をしていた(その間約20分)。1階台所及び階段に設置してあった住警器が鳴動し、台所の ⽕災に気づいた。⽕の勢いが強いため、初期消⽕せずに息⼦と避難した。(⻘森県⻘森市)
  • 3階建て⼀般住宅の2階にいた⺟親が、住警器の警報⾳に気付き家の中を確認したところ、1 階居室から煙が出ていた。扉を開けると部屋中が煙に包まれていたため、初期消⽕を断念し、 119番通報するとともに3階にいた⼦供2⼈と無事に避難した。(⼤阪府寝屋川市)

【早く気付き、⽕災発⽣または拡⼤に⾄らなかった事例】

  • ガスコンロのグリルで餅を焼いた後、⽕を消し忘れたため、グリルの受け皿に残っていた油粕 に着⽕した。孫が、台所から「⽕事です。⽕事です。」という警報⾳が聞こえると祖⺟に伝え た。祖⺟が台所に⾏くと、ガスコンロのグリルの排気⼝から炎が出ていたため、そばに置いて あったスプレー式の消⽕器を使って消⽕し、119番通報をした。(⻘森県三沢市)
  • 併⽤住宅の居間に設置してあるテレビコンセント差込⼝のトラッキングにより発⽕した。就寝 中の家⼈が、住警器が鳴動しているのに気付き、寝室に煙が漂っていたので、⽕事だと思い消防 署へ通報した。その後、家⼈が消⽕器による初期消⽕を⾏い鎮⽕した。(⿅児島県⿅児島市)
  • 居住者(70代男性)が、台所で煮物を温めようと鍋をガスコンロにかけ⽕をつけた。その場 を離れたため、鍋が空焚き状態になり、住警器が作動した。警報⾳に気付いた居住者がコンロの ⽕を消し、119番通報した。(⿅児島県⿅児島市)
  • ⼩学校の男⼦が、居間のこたつで宿題を終えた後、隣の部屋にいたところ、居間より住警器の 警報⾳が聞こえてきた。確認すると、器具コードの短絡によりこたつ布団が燃えていた。男⼦ は、お風呂の残り湯を洗⾯器に汲み、燃えているこたつ布団にかけ初期消⽕を⾏うとともに 119番通報した。(⼤阪府枚⽅市)
  • 台所で50代の⼥性がガスコンロのグリルで⿂を焼いた後、グリルの⽕を消し忘れたため、受 け皿に溜まっていた⿂油に着⽕した。居間で⾷事をしようとしていた⼥性が、台所に設置してある住警器の警報⾳に気付き、ガスコンロのグリルから炎と煙が上がっているのを発⾒した。隣の 家に住んでいる姉に助けを求め、姉が台所の消⽕器で消し⽌めた。(⿅児島県⿅児島市)
  • 居住者(60代男性)が、鍋をガスコンロにかけて点⽕したまま、その場を離れた。鍋が空焚 き状態となり、内容物が発煙し、洋間に設置されていた住警器が作動した。隣の部屋にいた居住 者が警報⾳に気付き、ガスコンロのスイッチを切った。(愛知県⼤府市)
  • ガスコンロで煮物を作っていることを忘れ、寝てしまった。その後、煮物が焦げ、その煙によ り住警器が作動した。警報⾳で目を覚ました居住者がコンロの⽕を⽌め、焦げた鍋を処理し、⽕ 災には⾄らなかった。(和歌⼭県海南市)
  • 居住者が天ぷら鍋に天ぷら油を3分の1程度⼊れ、ガスコンロに鍋をかけ点⽕したまま寝込ん でしまった。鍋の過熱により発⽕炎上し住警器が作動した。居住者が警報⾳で目覚め、台所へ ⾏ったところ、鍋から炎が上がっているのを発⾒した。鍋に蓋をして初期消⽕した。(⻑崎県佐 世保市)
  • 居住者がガスコンロに鍋をかけ、⽕をつけたまま寝込んでしまった。鍋の過熱により煙が発⽣ し、居室に設置されていた住警器が作動した。居住者が警報⾳で目覚め、ガスコンロの⽕を消し ⽕災には⾄らなかった。(埼⽟県さいたま市)
  • 居住者が台所のガスコンロに鍋を⽕にかけ、その場を離れた。隣室にいると、台所に設置して いた住警器が作動し、ブザーと⽕災を知られる⾳声警報が聞こえた。台所に⾏くと煙が充満して いたため119番通報した。居住者は119番通報後、ガスコンロの⽕を消すことができたため ⼤事には⾄らなかった。(愛知県豊川市)
  • 家⼈が寝たばこにより焦がした座布団をゴミ袋に⼊れ、台所に放置した。就寝中に、居室内に 設置している住警器の警報⾳に気付き、座布団が燃えているのを発⾒した。ペットボトルに汲ん だ⽔道⽔をかけ、初期消⽕した。(秋⽥県秋⽥市)
  • 居住者がガスコンロのグリルで⿂を調理中に放置したため、⿂が焦げ台所に設置されていた住 警器が作動した。住警器の警報⾳に気付いた居住者が119番通報し、ガスコンロの⽕を消し た。(埼⽟県さいたま市)

【隣⼈が警報⾳に気付き、⽕災発⽣に⾄らなかった事例】

  • 居住者が鍋を⽕にかけたまま外出したため、鍋から発煙し、室内に設置されていた住警器が作 動した。隣室の住⼈が住警器の警報⾳に気付き、119番通報した。到着した消防隊が隣室から ベランダ伝いに部屋に⼊り、コンロの⽕を消すとともに換気した。(埼⽟県川越市)
  • 共同住宅の2階に居住する40代の男性が、鍋のおでんを温めるためにガスコンロに⽕を付 け、消し忘れたまま出勤した。隣⼈が、「ピーピー」という住警器の警報⾳に気付き、屋外廊下 に出てみると焦げ臭いにおいがしたので知らせようとしたが、居住者が不在だったため不動産管 理者に連絡した。駆け付けた不動産管理者が119番通報し、マスターキーで中に⼊ると居間の 住警器が作動しており、鍋内のおでんが焦げていた。(⻘森県⼋⼾市)
  • 家⼈が鍋をコンロにかけたまま外出したため鍋が焦げ、住警器が鳴動した。近隣住⺠が警報⾳ に気付き、消防署に通報及び階段踊り場のガスの元栓を閉めたため、⽕災に⾄らなかった。(静 岡県静岡市)
  • ⽕元の家⼈が外出中、下階の住⼈が焦げくささと住警器の警報⾳に気付き119番通報した。 現着した消防隊が屋内侵⼊したところ、寝具類及び畳が無煙燃焼していたため、⽔道⽔にて消⽕ した。出⽕原因はタバコの不始末によるものと思われる。(埼⽟県三郷市)◦ 警報⾳に気がついた近隣住⺠が、窓から煙が出ているのを発⾒し119番通報した。住⼈は留 守であり、消防隊がベランダ側の窓ガラスを破壊侵⼊し確認したところ、コンロにかけられた鍋 の消し忘れであった。(埼⽟県三郷市)
  • 居住者が台所のガスコンロでたけのこを茹でていることを忘れ、外出した。設置されていた住 警器が作動し、近隣住⺠が警報⾳に気付き119番通報した。消防隊が到着直後に帰宅して居住 者が⽕を⽌め、⼤事に⾄らなかった。(愛知県豊川市)
  • 居住者(80代)が、台所のカセットコンロに鍋をかけたまま忘れてしまい外出した。鍋が焦 げ、発煙したため住警器が作動した。隣⼈が住警器の警報⾳に気付き、119番通報をした。先 着の消防隊がカセットコンロの⽕を消し換気を⾏った。(愛知県豊川市)

総務省消防庁「住宅防⽕情報」より

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