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2007年8月

9.住宅用火災警報器の設置促進に向けて

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山口県 下関市消防局

 平成19年6月23日(土)、2007防災フェア((財)日本防火協会・下関市少年婦人防火委員会共 催)が下関競艇場で開催されました。
 数日前からの雨予報で荒天が心配されましたが、時折晴れ間が覗く絶好の開催日和となりました。
 恒例の幼年消防クラブ員による防火遊戯及び防火ゲームでは、今回新たに消防士と触れあうシーン を多く設けたため一段と、消防を身近に感じてもらえました。
 消火競技大会では水バケツの部に婦人防火クラブ員及び各自治会44チーム、屋内消火栓の部には 事業所20チームが参加し、日頃の練習の成果を競いました。
 展示体験コーナーでは、気象台、電力会社及びガス会社の協力を得た各種防災に関するコーナーの 開設、住宅用火災警報器の展示販売や老朽化消火器の回収、住宅防火のアンケート、AED(自動体 外式除細動器)の取扱い訓練、起震車による地震体験、消防団員による「まとい太鼓」の演奏、はし ご車搭乗体験、ちびっ子救助訓練体験、ちびっ子消防士体験、防災ヘリ「きらら」による水難救助訓 練の公開、さらに今年度新規コーナーとして陸上自衛隊と婦人防火クラブ員による炊き出し訓練、 NTTの災害時伝言ダイヤルの体験など20の志向を凝らしたコーナーを設け、来場者約5,000人が楽 しく、より身近に防火防災について学びました。

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宮城県 気仙沼・本吉地域広域行政事務組合消防本部

 気仙沼本吉地区婦人防火クラブ連合会(三浦とみ子会長)の防火のつどいが6月24日(日)、本吉 町のはまなすホールで開催されました。婦人防火クラブ員ら約450名が参加し、火災や災害から家庭 を守り、安全な地域社会づくりに努めていくことを誓いました。
 優良婦人防火クラブ表彰などに続き、本吉町、気仙沼市唐桑町、南三陸町歌津のクラブ員が意見発 表を行い、自らの体験などを通して防火、防災の大切さを訴えました。
 「みんなで力を合わせ、火災などを出さないように努めます」と参加者全員で防火宣言を唱和し、 災害から家庭、地域を守るための連帯意識を深め合いました。
 その後、KHB東日本放送アナウンサー濱本りかさんによる講演「あがらない コミュニケーショ ンのススメ」が行われました。
 濱本さんは、放送前に行っているリラックス法を紹介し、「一番効果があるのは薬指の付け根を押 さえること。1分ぐらいで鼓動は穏やかになります」などとアドバイスしました。早口言葉のほか、 「一段落」(いちだんらく)「間髪を入れず」(かんはつをいれず)など、思い込みや生活習慣など で誤った読み方をしがちな言葉も解説しました。
 広域管内一市二町の婦人防火クラブ員が一堂に会し、意見発表や防火宣言を行うことによって、連 帯感及び防火防災意識の一層の向上が図れました。


講演者 濱本りか氏の講演の様子

会場の状況


住警器・各種防災器具の説明

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愛知県 豊橋市消防本部

 「豊橋市女性防火クラブ連絡協議会防火防災講習会」が6月29日(金)13時30分から、ライフポ ートとよはし中ホールにおいて開催され、婦人(女性)防火クラブ員210名が参加しました。
 この講習会は、地域の防火防災の担い手として活動している女性防火クラブ員の、防火防災に関す る個々の資質の向上を図り、もって、住宅火災の減少と災害発生時における被害を軽減させることを 目的に開催されたものです。
 始めに、静岡県災害救援ネットワーク事務局長 清水康子氏により「女性防火クラブに期待するも の」と題して、講演が行われました。
 災害ボランティアコーディネーターとして活躍される清水氏の積極的な防火防災活動の状況や日頃 からの地震対策、災害発生時の対応など、気軽な会話で楽しく分かりやすい説明を受けたことで、本 市女性防火クラブ員の防火防災意識の高揚を図ることができました。
 また、当日は住宅用火災警報器等の展示コーナーも設けられ、消防本部から住宅用火災警報器設置 義務化の周知、消防団や女性防火クラブ員のもと、積極的な普及啓発活動をしていく必要性を訴えた ことで、女性防火クラブ員の普及啓発活動等への協力について理解を得ることができました。


講師 清水康子 氏 講習風景

配布パンフレット等

参加記念品

住宅用防災機器等展示コーナー
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千葉県 千葉県婦人防火クラブ連絡協議会 会長 竹内 久子

 最近の新聞やテレビで火災による犠牲者の報道を見るにつけ心が痛みます。火災発生に気づくのが ほんのわずか遅れたため煙に巻かれ焼死するケースが後を絶ちません。このような状況のもと、平成 16年の消防法の一部改正により住宅用火災警報器(以下、住警器という)の設置が義務化された意 義は大きいものです。
 この法改正をうけて全国(13,000団体・200万人余)の婦人防火クラブ員が住警器の普及促進に ついてその一端を担うことになり、総務省消防庁と(財)日本防火協会共催による住警器についての 研修会が全国で開催されました。そして、私たちは各地域の住民の皆さんに対して指導的立場でそれ ぞれの地域の特性を生かした活動をしております。
 さて、私たち千葉県鎌ヶ谷市における状況をご紹介しますと、住警器の普及促進にあたっては、特 に共同購入に力を入れております。この共同購入は、まず、私が住んでいる地域の自治会の総会で 「消防法一部改正による住宅用火災警報器設置の義務化について」と題して説明の機会をいただきま した。
 そのなかで、共同購入のメリットとして、第1に「市販価格より割安で購入できること」をアピー ルしました。
 (注)他市にある別宅を所有するAさんは、以前個人で購入したときの価格と比較して、「こんな に安くして頂いていいのですか」といわれました。Aさん以外の皆さんからも安く購入できたと感謝 されました。  ところで、共同購入を促せた要因の一つとしてあげられるのが地元自治会のご協力が得られたこと です。役員会議で詳しく説明し協力依頼したうえ自治会の回覧により購入希望をとることができたの です。
 (注)回覧の説明欄には概ねの市販価格は記載しましたが共同購入の価格は、同業者に配慮し記入 せずに単に「割安」としました。
 第2に「高齢者や障害者などに取り付け希望があれば自治会役員が取り付けること」も共同購入の メリットです。
 なお、詳細についての問い合わせ先として私の電話番号も配付資料に付記し住民からの質問には直 接応えることにしました。また、注文の期限が過ぎても注文がなかった住民の方々、特に一人暮らし の高齢者世帯には電話で直接説明し購入して頂きました。日頃から地域に密着したコミュニケーショ ンがとれていることから安心して応じて頂いたのではないかと思います。
 また、第3のメリットとしては、共同購入により「悪徳業者からの被害にもあわずにすむこと」も あげておきました。
 幸いなことに、私が住む鎌ヶ谷市の場合は地元の消防関係機関や関係各位のご支援に加えて自治会 や民生委員などのボランティア組織のご協力を得ることができました。地域が一丸となって取り組む ことができ各地域の住民の皆さんからも評価されているようです。
 しかし、住警器に対する一般住民の認識はいまだ十分とはいえません。私たち婦人防火クラブにと りましては、今後なおいっそう住民の防火意識の向上をめざした努力が必要だと思っております。
 私たちが住警器の普及促進を進めるなかで大切なのは、このように地域が一丸となった取り組みを することです。(ただし、地域の特性により異なりますが)また、この普及促進を効果的に行うには 日頃から地域に密着したコミュニケーションも大切だと痛感しております。
 昨今の厳しい国家財政のなか総務省消防庁、(財)日本防火協会などのご努力により関係機関、関 係各位のご支援を得て全国の婦人防火クラブに対して2億円にのぼる活動費助成金を確保して頂きま した。これらの資金が今後の住警器の普及活動に十分生かされるよういっそう努力したいと思いま す。
 私たち、婦人防火クラブが行っている個別対応だけでは住警器の普及効果には限界が感じられない わけではありません。そこで、マスメディアを活用した政府などによる広報の充実にも期待が寄せら れます。
 具体的には住宅防火対策推進協議会が企画制作した「尊い命を守るために!住宅用火災警報器 を。」のビデオをはじめ、(財)日本防火協会による「住宅用火災警報器PR・DVD~火災を防ぐ 『あたりまえ』を地域に!」(注:元NHKキャスター・語り部平野啓子さんの解説が光ります)な どの広報のテレビ放映や全国のJRの待合室、空港のロビーなどで放映して頂いてはいかがでしょう か。
 「火災による焼死者をゼロにする!」という熱い想いを抱くのは単に消防関係者のみではないこと は当然のこととしましても、このことを現実のものとするには、「自分の命は自分で守る。」という 理念に加えて、国、地方の行政機関と地域の各種団体、そして住民の皆さんが連携して住警器の設置 促進に取り組むことが最も重要であると思うのです。

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岩手県 岩手県婦人消防連絡協議会会長
(藤沢町婦人消防協力隊隊長) 千葉 とき子

藤沢町婦人消防協力隊の住宅用火災警報器普及の取り組みについて

1. 取り組みに至るまでの経過
 平成16年消防法の改正により、新築住宅は平成18年6月1日から住宅用火災警報器の設置が義務 付けられました。(その後、平成18年の一関市火災予防条例の改正により、既存住宅についても 平成20年6月1日から設置が義務付けられます。)
 平成17年6月10日に行われた、東磐井郡婦人消防協力隊連絡協議会定例会で両磐地区消防組合 消防本部から住宅用火災警報器についての説明が行われました。
 婦人消防協力隊、消防団、町担当課で協議を行い、住宅火災による犠牲者を減らすのはもちろん のこと、住宅用火災警報器設置義務に伴う悪徳業者の被害を防止するためにも、早期に普及啓発活 動を実施すべきという点で一致しました。
 また、火災予防普及・啓蒙によって、町の建設発展に寄与することを目的として、以前からさま ざまな事業を展開してきた婦人消防協力隊に白羽の矢が立ちました。
 しかし、17年度は、既に事業を予定しており次年度に見送ることとなりました。平成18年度藤 沢町婦人消防協力隊代議員会(総会)(平成18年3月29日開催)で、「住宅用火災警報器の普 及」を重点目標とする事業計画を決定し、秋季全国火災予防運動期間中に消防団と一緒に悪徳業者 に注意する広報活動と斡旋活動を行うこととしました。
 平成18年度の岩手県婦人消防連絡協議会総会で会長に就任したこともあり、財団法人日本防火 協会が主催する「住宅用火災警報器の普及に関する緊急セミナー」に出席することができ、そのセ ミナーで、あらためて住宅用火災警報器の普及が重要であることを認識しました。

2. 平成18年度の取り組みの内容
 幹部会議で普及活動の方法、価格、取付方法等を決定しました。また、各分隊ごと班長会議を開 催し、住宅用火災警報器の普及、斡旋活動について確認し、チラシ、申込書などを各班長に配布し ました。
 取り組みは、秋季全国火災予防運動期間中(11月9日~15日)に合わせて全世帯を各隊員がそ れぞれ手分けして訪問し、住宅用火災警報器の設置が義務付けになったこと、悪徳業者の被害に遭 わないよう呼びかけました。また、今回、協力隊で住宅用火災警報器を斡旋していることを伝え、 チラシ、申込書を配布しました。

3. 取り組んだ結果
 今回の取り組みにより、平成18年12月25日現在で町内2,723世帯のうち624世帯(22.9%)か ら注文があり、注文個数は全体で1.105個となりました。
 法や条例で定められた期限までは、1年半ほど期間がありましたが、比較的早期に取り組みした こと、町の有線放送や地元新聞を利用して情報を提供したことで、住宅用火災警報器の重要性につ いて町民に周知できました。
 また、顔の知れた地元の婦人消防協力隊員が斡旋活動を行ったことで、安心して購入することが できました。
 全国的には、悪徳業者の被害にあったという情報を聞きますが、今回の取り組みで悪徳業者に注 意する心構えを町民が持ったと思われます。

4. 今後の課題
 一世帯で複数の警報器を購入する必要があり、複数年で購入を予定している世帯や、まだ期間が あるからと購入を控えた世帯があることから、継続して斡旋する必要があります。
 住宅用火災警報器を取り付けたからといって火災がなくなるわけでも、逃げ遅れによる犠牲者が なくなるわけでもありませんが、高齢者世帯はますます増え続けると考えられます。また、日中 は、高齢者だけの世帯が数多く存在する実態であり、今後も火災予防活動は、継続して行う必要が あります。

5. その他
 上記の課題にもありますが、さらに普及・啓発活動が必要なことから、平成19年度藤沢町婦人 消防協力隊代議員会(総会)(平成19年4月13日開催)で、今年度も普及活動を重点目標とし、 継続して実施することとしました。
 19年度は春(4月29日~5月6日)と、秋(昨年と同様秋季火災予防運動期間中)の2回実施する こととし、内容は昨年と同様としました。
 19年2月3日に町内においても住宅火災による犠牲者が出たことから、現実的なものととらえる 人が多くなりました。
 前回、住宅用火災警報器を設置した住宅で、なべをコンロにかけたまま電話を受け、中身が焦げ ていた事に気づかずにいたが警報器が鳴ったことにより難を逃れたというような事例が数件届いて います。このことにより住宅用火災警報器が住宅火災の犠牲者を減らすということだけでなく、火 災自体を未然に防止する効果があります。

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岡山県 倉敷市女性防火クラブ連絡協議会会長
桑原 俊子

 倉敷市女性防火クラブ連絡協議会におきましては5月29日、6月14日倉敷市消防局において、次の 通り委員会を開催しました。討議、学習、訓練などに加えまして、「住宅用火災警報器」の普及啓発 のための研修会も行いましたので御報告させていただきます。


平成19年度倉敷市女性防火クラブ連絡協議会
定例会・研修会

平成19年度倉敷市幼年少年女性防火委員会

倉敷市女性防火クラブ連絡協議会

平成19年5月29日(火)平成19年度 倉敷市幼年少年女性防火委員会
1. 開会あいさつ(片山会長)
2. 顧問あいさつ
1. 岡山県 備中県民局長代理,兼元地域防災監
2. 守安 倉敷市消防局長
3. 表彰
〇日本消防協会長表彰(隊員表彰)
〇倉敷市幼少年女性防火委員会長表彰
4. 委嘱状の交付
5. 議案審議
6. その他
閉会(田中副会長)
平成19年6月14日(木)平成19年度 倉敷市女性防火クラブ連絡協議会 定例会・第1回研修会
1. 開会あいさつ 会長
倉敷市消防局 原田副参事(顧問)
2. 自己紹介
3. 議題(下記にて掲載)
4. その他
5. 研修会
1. 住宅用火災警報器の普及啓発
倉敷市消防局藤井課長補佐による講話
・模型住宅の展示で住宅用火災警報器の設置場所などを学ぶ
・パネルによる必要項目を確認
・平成19年2月10日に実施された「倉敷市消防音楽隊第6回市民ふ れあいコンサート」で上演したオリジナル寸劇「我が家を守る住宅 用火災警報器」のDVDを見て話し合う
・チラシやパンフレットを各クラブへ持ち帰り、それぞれの地域で 啓発の活動を行うことを話し合う
2. 防火講話
火災事例を通し、天ぷら油火災などについての具体的な学習をする
3. 水消火器を使用して初期消火訓練
10人単位にグループを組み、全員が実施、訓練を行う
4. 座談会「女性防火クラブの活動について」
(クラブ員33名出席)
各クラブの活動報告や問題点について話し合う
昼食

 今回の定例会、研修会では「住宅用火災警報器の普及啓発」をテーマにおき、真剣にかつ、活発に 討議をすすめることができましたので、以上、報告とさせていただきます。
 なお、今回の総会、研修会につきまして倉敷FMラジオより依頼がありまして、スタジオにて「今日 のもよおし」コーナーに出演し、生番組で話をさせていただきました。
 倉敷市民の皆さんに「住宅用火災警報器」を設置しましょうと呼びかけることができました。

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