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2007年1月

1.(財)日本防火協会 片山会長新春ご挨拶

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片山虎之助会長
 「防火ネットニュース」「メールマガジン」の読者の皆様、ま た、全国の消防関係者の皆様、明けましておめでとうございます。
 日頃から、当協会事業には格別のご理解ご協力を賜り、厚く御礼 申し上げます。
 さて、作夏の豪雨災害や大きな竜巻に見舞われた地域の被災者の 皆様の中には、仮設住宅など避難所で新年を迎えた方も大勢いらっ しゃると存じます。心からお見舞い申し上げます。
 また、年末から年始にかけ、悲惨な火災による犠牲者の報道にも 多く接し、改めて、防火防災、安心安全な地域づくりの大切さを実 感いたしております。
 私ども日本防火協会は、婦人(女性)防火クラブをはじめ幼少年 消防クラブなど民間防火防災組織の育成、支援を重要な使命として おります。
 婦人(女性)防火クラブは、「我が家から火を出さない」との家庭防火を原点に、長い歴史と伝統 を誇る組織ですが、最近では、住宅用火災警報器の設置義務付けの法制化を受け、その普及啓発の中 核を担うことが期待されております。
 おかげを持ちまして、各地のクラブ員の皆様には、防火・防災フェアー等での機器の展示・説明、 リーフレットの配布、戸別訪問による呼びかけや「先ず、クラブ員から」「先ず、各戸にひとつか ら」といった取り付け運動、町内会等と提携した共同購入など様々な取り組みを実践して頂いており ます。
 私は、ボランティア精神と熱い郷土愛に培われた皆様のこのような活動に常日頃から深く敬意を抱 いている者でありますが、最前線で住警器設置の普及啓発に取り組む市町村婦人(女性)防火クラブ を支援したい、少しでも財政的にお手伝いしたいと、今、支援のスキームを検討しております。新年 を機に、住警器設置促進に向け、クラブ員の活動の輪がさらに拡がるよう皆様ともども努力して参り たいと存じます。
 また、昨年は、いわゆる「いじめ問題」が社会問題化するなど「教育」が国政を揺り動かした年で もありました。
 こうした中、幼少年消防クラブ活動を支えております幼稚園や学校などの指導者の皆様に伺います と、幼少年消防クラブ員として、出初式への参加や、夏季キャンプ等の活動などで防火防災の知識の 取得を通じて、健全な心を育んだ子供たちには「いじめや非行はない」と多くの方がおっしゃいま す。
 こうした意味におきましても幼少年消防クラブの育成は非常に重要であり、指導者の皆様には一層 のご努力をお願いしたいと存じますが、当協会といたしましても、少子化や教育をめぐる社会状況も 踏まえ、幼少年消防クラブの地域において果たすべき役割や活動のあり方を検証しつつ支援方策の充 実を図りたいと考えております。
 次に、当協会事業のもう一つの柱となっております防火管理者の育成、講習事業につきましては、 登録講習機関としての事業開始後3年余にして、資格取得講習、再講習を合わせますと、年間全国 200箇所、2万人を超える講習修了者を送り出すまでに成長いたしております。
 これも都道府県、市町村の消防関係者の皆様やそれぞれの防火対象物の管理権原を有する関係者の 皆様の防火管理体制充実への熱意に支えられたもので、ひとえにそのご協力、ご支援の賜物と厚く御 礼申し上げます。
 本年におきましても、いわゆる「グループホーム」等小規模福祉施設での防火管理者の選任義務化 がなされるということであり、そうした動向も踏まえた講習や教材の充実等に粛々と対応して参りた いと存じます。
 これら当協会事業の推進につきまして、どうぞ読者の皆様、消防関係者各位におかれましては、旧 年に倍しますご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 私は、新年を迎える都度、今年こそ災害のない穏やかな年であってほしいと願うのでありますが、 温暖化の影響からか、世界的にも国内的にも異常気象による風水害が多発する等地域の安心安全を脅 かす様々な自然災害をはじめ、火災や事故等への日頃の備えがいかに大切か、皆様ともども新年の事 始として身の回りから心がけて参りたいと存じます。
 末筆ながら、向寒の折、皆様のご自愛ご専一にお祈 り申し上げます。


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