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2007年7月

8.住宅用火災警報器の設置促進に向けて

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財団法人日本防火協会
事務局長 梅次盛雄

 日本防火協会と婦人(女性)防火クラブが、設置義務の法制化を受け、直ちに住宅用火災警報器の 普及啓発活動に取り組みましたのは、法制化に先立つ消防審議会答申(H15.12)における、とくに 膨大な既存住宅の居住者への普及啓発は、「消防団と婦人防火クラブ等」地域の防火組織が担うべき との指摘、実働部隊としての国の大きな期待を踏まえたものです。
 とは言え、当協会は全国婦人防火連合会事務局として全国の婦人(女性)防火クラブ員の防火・防 災、応急手当の研修などのお世話をしている機関ではありますが、主婦を中心としたボランティア組 織ですから、上意下達という訳にはゆきません。
 まして、当協会から資料代やら交通費や打合わせ費用、通信費などの普及啓発活動に必要な財政支 援を行える状況にない中で無償の行為を求めるわけですから、火災から「自らの命は自らが守る、地 域は自分で守る。」という強い気概と郷土愛、家族愛に依拠せざるを得ない事柄でした。
 ただ、ひとたび納得しますと、彼女らのパワーには、しばしば驚嘆するものがあり、新潟県中越地 震時の近県クラブ員による炊出し支援などでは、交通途絶、大きな余震の続く中で、家族の理解を得 て次々と被災地に駆けつけるクラブ員、中には70代半ばの方までいらっしゃいました。
 このような結束力の高さは、日頃からの都道府県、市町村消防本部のご指導もさりながら卓越した 指導力を持ったクラブのリーダーが数多く存在していることを示しており、先ずは、指導的立場にあ るクラブ幹部の方々に住警器普及活動が婦人(女性)防火クラブ設立の原点と符合するものであり、 喫緊の課題であると訴え、理解を求めるところから始めました。

(検定協会だより 平成19年6月  第318号より転載)

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 総務省消防庁では、住宅防火対策について消防団、婦人防火クラブ、自主防災組織等と連携した普 及・啓発活動により住宅火災警報器の早期設置の促進を図っています。
 ここ数年住宅火災により毎年1,000人を超える方が亡くなっており、非常事態と言っても過言では ない状況です。消防庁では、この時期を捉え、「地域と行政の連携による住宅防火の推進」をテーマ にシンポジウムを開催し、地域一体となった住宅防火対策を皆様と一緒に考えていきます。シンポジ ウムを通じて住宅防火に対する理解が深まり、住宅用火災警報器等の設置・普及の啓発に資するもの で、火災から大切な命を守るため、ぜひご参加ください。

〔埼玉県会場〕
平成19年7月17 日(火)午後2時00分~午後4時30分

・会 場さいたま市大宮区桜木町1‒7‒5 ソニックシティホール2F
・主 催総務省消防庁
・内 容高部正男 消防庁長官あいさつ
相川宗一 さいたま市長あいさつ

基調講演 菅原進一 東京理科大学大学院教授
パネルディスカッション

コーディネーター菅原進一(東京理科大学大学院教授)
パネリスト地下 調(総務省消防庁予防課国際規格対策官)
荒澤 顯(さいたま市消防局予防部予防課長)
金子悦三(さいたま市消防団長)
伊藤尚子(さいたま市消費生活総合センター相談員)
宮下達也(埼玉新聞編集局長)

詳細はこちら(PDF)

〔石川県会場〕
平成19年7月31日(火)午後2時00分~午後4時30分

・会 場金沢市高岡町15-1 金沢市文化ホール
・主 催総務省消防庁
・内 容高部正男 消防庁長官あいさつ
山出 保 金沢市長あいさつ

基調講演 菅原進一 東京理科大学大学院教授
パネルディスカッション

コーディネーター菅原進一(東京理科大学大学院教授)
パネリスト地下 調(総務省消防庁予防課国際規格対策官)
山田 弘(金沢市消防局予防課長)
不破幸夫(金沢市消防団連合会会長)
大島玉子(金沢市婦人防火クラブ協議会会長)
鶴山 務(金沢市町会連合会会長)
奥  清(金沢市社会福祉協議会会長)

詳細はこちら(PDF)


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富山県 富山市消防局

 富山市消防局では、5月30日(木)に同市消防局で「住宅 用火災警報器設置促進リーダー養成研修会」を開催し、同市 の女性防火クラブ員に住宅用火災警報器の必要性を呼びかけ ました。
 消防法が改正され、住宅用火災警報器の設置が義務付けら れ、既存住宅は同市火災予防条例で来年5月31日までに住宅 用火災警報器を設置しなければなりません。
 同市消防局長の藪腰政輝局長が「火災が少ないのは皆さん の取組みのおかげです。これからも火災予防にご協力くださ い。」とあいさつされました。
クラブ員は、住宅用火災警報器の必要性や取付け位置などについて研修を受け、各地区で普及啓発活 動に取り組み、住宅用火災警報器設置を呼びかけていきます。


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福井県 福井市防火委員会 福井市消防局

 福井市防火委員会では、(財)日本防火協会との共催行事として、6月2日(土)9時30分から、 女性防火クラブ員を対象とした、防災研修会を開催しました。
 この研修会は、福井地震等の災害を風化させることなく、また、平成16年福井豪雨災害等の教訓 を今後に生かしていくために行われたものです。
 研修内容は、災害時の応急救護法、消火器、三角バケツを使った初期消火訓練、住宅火災警報器の 説明、防災グッズの展示・説明を、四つのグループに分け、参加者全員が体験する形式でおこなった ことから、本番さながらに真剣に訓練に取り組んでいました。
 最後には、備蓄用の乾燥もちや、サバイバルクッキングと題 して、インスタントラーメンを使用し た非常食を試食し、災害時に対する準備の重要性を再認識していました。


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岐阜県 岐阜市消防本部

 岐阜市女性防火クラブ指導員の講習会が6月18日、19日に 岐阜市の岐阜中消防署で開催され、管内のボランティア約 100人が火災への対策を学びました。
 岐阜中消防署側が、火災の原因では放火の疑いがたばこを 上回って最も多いと説明し、被害が多い建物は百貨店・店 舗、アパート・マンション、学校だと伝えました。さらに 「放火は連続して起きやすい」と注意を喚起しました。
 岐阜市女性防火クラブ運営協議会の広瀬美紀副会長は「男 性がいない時に何かあれば、女性だけで対応しないといけな い」と意識の向上を呼び掛けました。
 岐阜市女性防火クラブ(クラブ数50)では、各クラブ5名参加で募集を行い、213名の参加があり ました。地域の防火リーダー的な女性防火クラブ員に対し研修を実施したことにより、火災予防思想 の高揚がなされ、火災の防止及び火災による死傷者等の軽減に繋がると予想されます。


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