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2018年12月

1.平成30年度全国自主防災組織リーダー研修会を開催

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一般財団法人 日本防火・防災協会

 平成30年11月20日(火)・21日(水)の2日間、当協会の主催による「平成30年度全国自主防災組織リーダー研修会」を、ルポール麹町にて開催し、全国から各地域で活動されている84名の自主防災組織リーダーの方々にご参加いただきました。
 この研修会は、「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」が定められたことを機に、その趣旨を実現すべく、全国の自主防災組織リーダーの皆さんが一同に会し、組織運営の実態・課題について意見交換する場を設ける等の目的により、今回で5回目の開催となります。
 この研修会を開催することによって、より一層自主防災組織の意識を高め、活動への参加促進や活性化が図られ、自主防災組織の発展につながるものと考えています。

第1日目
 (一財)日本防火・防災協会 秋本敏文会長より、開会の挨拶をいたしました。
 「今年は特に災害が多い年でした。災害はいつどこで起こるか分かりません。防災の原点は地域にあり、地域のことをよく把握している皆さんの存在が重要であると考えています。本日はせっかく全国からリーダーの方々が集まっていただきましたので、知識・経験を意見交換していただき、自分達の地域に役立てていただきたいと思います。」と述べました。


秋本会長による開会の挨拶

全国から84名の自主防災組織リーダーが参加

『消防庁 小宮国民保護・防災部長による挨拶』

小宮国民保護・防災部長による来賓挨拶
来賓挨拶では、総務省消防庁 小宮大一郎国民保護・防災部長より挨拶をいただきました。
 「今年も様々な地震・風水害が起きた年でありました。政府や自治体だけでは対応しきれない事態が日本各地で起きています。自助・公助・共助と言われていますが、近年強く言われているのは『自助』であり、『自分たちの命は自分たちで守る』という意識をより強くお持ちいただく必要があるのではないかと思います。本日お集まりいただいた地元地域で活動されている皆様のご協力で、台風等の風水害で犠牲となった方々の数を減らすことができるのではないかと考えています。 消防庁としても自主防災組織が活性化するための支援を行っております。引き続き、地域防災力の充実強化のために皆様のご協力を賜ればと思っております。」

『阪本氏による講演 「大規模災害に備える―地域防災力と自主防災組織の役割―」 』
阪本氏による講演


 兵庫県立大学減災復興政策研究科 准教授 阪本真由美氏より「大規模災害に備える」と題し、講演を行っていただきました。
 日本各地で起きた災害現場を訪れ、住民の被災時の行動や声を集め、どのようなきっかけで避難所に向かったのか。逆に避難所に行かなかった人の理由を分析して、災害で死者が出ないために、地域ではどのような備えをするべきなのか。 そして、避難所での生活が始まれば、どのような問題に直面するのか。熊本地震を例に挙げ、円滑に運営された避難所での住民の取り組みを紹介され、これから起こりうる災害に備え、自主防災組織に期待される役割について、ご講演いただきました。

『活動発表』

安部氏
神奈川県横須賀市 ソフィアステイシア自主防災会 災害対策本部長 安部俊一 氏

 1,851世帯が暮らす大規模マンション群の地域で海岸に近いことから、年次計画に基づく防災資材に加え、居住者台帳による災害時要援護者情報把握や多くの住民が参加する防災訓練、防災講習会を毎年実施。この他にも、居住者の中から災害時に役立つ専門知識や実務経験を持った人材の発掘をしている活動を紹介。


佐々木氏
岩手県大槌町 安渡町内会 会長 佐々木慶一 氏

 以前から年4回の避難訓練を行うなど、住民の防災意識は高かったものの、東日本大震災で多くの犠牲者を出してしまったことから、防災計画づくり検討会を発足。東日本大震災時の避難や被害の実態を調査し、それをもとに町、消防署、警察署等と協力して合同防災訓練を実施。訓練後には検証会議を行うなど、防災意識を高める取り組みを紹介。



髙橋氏による講演
『気象庁 髙橋防災気象官による講演「防災気象情報の活用」』

 国土交通省気象庁予報部予報課 気象防災推進室 防災気象官 髙橋賢一氏より「防災気象情報の活用」と題し、講演を行っていただきました。
 気象庁がインターネット等で情報を提供している「警報の危険度分布図」の見方や、警戒レベルの違い、平成29年度に改善された防災気象情報や活用例、平成30年7月に起きた西日本豪雨の際に気象庁が提供した情報などを基に、地域住民が取るべき行動等について、ご講演いただきました。


加藤氏による講演
『総務省消防庁 国民保護・防災部 地域防災室 加藤理事官による講演「自主防災組織の活性化に向けて」』

 加藤守理事官より、地域全体の防災力を向上させるため政府が取り組んでいる自主防災組織の活動の中心となるリーダー等の育成支援の施策について、また、実際に起きた災害において自主防災組織が活動し、人的被害が少なかった地域の事例を挙げ、組織の重要性や、そのために消防庁が作成した手引書の内容と取り組みについて、さらに自主防災組織に関する諸制度の解説や、教育訓練の制度、および「防災まちづくり大賞」等について講演を行っていただきました。

第2日目
『グループ討議』

 5つのグループに分かれてグループ討議を行い、各自主防災組織の活動内容や問題点などについて討議しました。


グループ討議の様子(1)

グループ討議の様子(2)

『閉会の挨拶と各グループ代表者により討議結果報告』
 秋本会長より今回の研修会参加に対するお礼と、自主防災組織の益々の活躍を期待する旨の挨拶を申し上げた後、研修会参加者の中から代表者に、研修会修了証を授与しました。
 また、各グループで討議された内容や、地域で抱える問題等について代表者の方に結果報告を行っていただきました。


秋本会長から修了証授与

グループ討議結果報告の様子

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