秋本会長による挨拶 平成２３年６月３０日（木）・７月１日（金）の２日間にわたり、「第１４回市町村婦人（女性）防火クラブ幹部研修会」がホテルルポール麹町にて開催され、全国から約９０名が参加しました。
この研修会は、団体相互の交流と活動内容等の情報交換を県レベルから市町村レベルにまで深く掘り下げ、災害等の有事に際し地域間組織の一層の充実・強化・連携を図り、連絡応援体制の構築を目的に行われています。
初日の冒頭では、東日本大震災で亡くなられた多くの皆様の冥福を祈り、１分間の黙祷を行いました。その後（財）日本防火協会 秋本敏文会長による開会の挨拶で始まり、「この度の大震災で私たちはこの経験から、二度とこれ程多くの方々が命を落とされる事のないようにしなければなりません。その為には地域の絆が不可欠です。日頃こちらにお集まりの防火クラブの皆さまが行っていただいている住警器設置促進等での地域活動、これこそが総合防災力を高めることに繋がると思っております。今後とも皆さまのお力添えを賜りたくお願い申し上げます。」と挨拶しました。
総務省消防庁 久保長官による講演 続いて、総務省消防庁長官 久保信保氏よるご挨拶と「東日本大震災における消防の活動」についてご講演が行われ、被災県に対する応援状況や、福島第一原子力発電所における対応についてのお話をいただき、「今回の大震災は多くの課題も残しました。現在消防庁では特に津波の観点から地域防災計画見直しの議論を行っております。そして、予想を上回る多くの消防職団員が犠牲になられた事も考えなければなりません。私どもはここから多くの教訓を学び取り、今後に活かさなければならないと強く痛感しております。」と述べられました。
坂本氏による「食べることから防災を考える」 次に、当協会のメールマガジンに執筆頂きましたサカモトキッチンスタジオ 坂本廣子先生から「食べることから防災を考える」と題し、講演を行っていただきました。
坂本先生は１９９５年に起きた阪神淡路大震災を経験され、その体験から身近なもので災害に備えるアイデアグッズや、震災時に少ない物資でどんな料理が作れるか、水や電気がないときにどうするか等をご講演頂きました。
続いて、体験発表では婦人（女性）防火クラブ会長による２名の発表が行われました。
| クラブ名 | 発表者 | 発表内容 |
|---|---|---|
| 茨城県婦人防火クラブ連絡協議会 | 橋本弘子副会長 | 「３・１１その時私達クラブ員は」 実際津波が押し寄せる様子や倒壊した家屋の状況。日立市内の避難所の様子や婦防クラブ員の炊き出しの様子を発表 |
| 岩手県婦人消防連絡協議会 | 千葉とき子会長 | 「東日本大震災に伴う活動報告について」 宮城県気仙沼市本吉町の被害状況や、藤沢町の支援物資の搬送の様子、避難所の確保や炊き出し活動の苦労等を発表。 |
活動について発表する橋本副会長
活動について発表する千葉会長
２日目は、（財）日本消防協会 広庭忠雄年金共済部長より婦人福祉共済等の事業説明で始まり、続いて当協会の益本常務理事による挨拶では、「婦人防火クラブ員数は残念ながら年々減少しています。行政機関の広報誌やホームページ等を使って皆さまの素晴らしい活動を広める事も一つだと思います。皆さまの活動は地域の防災力を高めるために不可欠です。次の世代に繋いでいただけるよう、今後とも宜しくお願い致します。」と述べました。
続いてワークショップとして４グループに分かれて「住警器の設置促進について」や「婦人（女性）防火クラブ員の募集について」の課題討議が行われました。
ワークショップ風景（1）
ワークショップ風景（2）
ワークショップ風景（3）
ワークショップ風景（4）
ワークショップの後、課題討議の結果発表が行われました。各グループとも様々な意見や活動状況・地域独自の取り組みが発表され、婦防活動の苦労や住警器の共同購入に向けた取り組み、婦防クラブ自体のＰＲの為に取組まれた活動などを発表していただきました。
研修の最後に、秋本敏文会長から参加者全員に修了証を授与され、２日間の研修を終了しました。
秋本会長から修了証授与
全国から約90名が参加した研修会
