火災警報器PRハンドブック 〜火災を防ぐ「あたりまえ」を地域に!〜 TOPへ戻るはじめに
目次 第1章 第2章 第3章 第4章
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はじめに
「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」ご存知徳川家康の家臣本多作左衛門の一文です。婦人(女性)防火クラブの皆様は防火の基礎知識として度々目にされていることでしょう。
戦場から国元の妻に送ったもののようですから、この時代にも火災への日ごろからの備えがいかに大切であったかを今に伝えています。
わが家からは火を出さない、「火の用心」は婦人(女性)防火クラブ設立の原点ですが、昨今のように、放火が火災原因のトップを占め、住宅火災による死者の70%が「逃げ遅れ」によるもの、また、犠牲者のほぼ60%が高齢者であるという社会環境を考えますと、「火の用心」に加え、「逃げるにしかず」、先ずは避難が肝心で、一にも二にも火災の発生をいち早く知る、知らせることが大切です。
そこで、火災発生をベルの音や人の声で知らせる「火災警報器」を既存住宅を含む個人の住宅にも設置を義務付けるという消防法の改正が行われました(平成16年6 月)。
しかし、実際に自宅に取り付けるには、お金もかかりますし、火災警報器なんか見たこともないとか、どのように取り付けるのか、ご存知ない方もおられるでしょう。取り付け後も機械のことですから誤作動への対応も知っておきたいでしょうし、電池交換や作動の確認も必要となります。
では、限られた人員の消防本部の職員だけで、すべての個人住宅の居住者に周知徹底し、設置後のフォローもできるだろうかとの議論がなされ、平成15年12月の消防審議会答申に、法制化後の普及啓発には、「婦人防火クラブ等と連携」しましょうと明記されました。
この小冊子は、火災警報器設置は「あたりまえのこと」として、研修会や住民の方々に婦人(女性)防火クラブのリーダーの方々がお話しできるよう基礎的な事柄をなるべく簡潔にまとめ、いつでもどこでもお使いいただけるマニュアルのかたちで編纂いたしました。
普及啓発に当たり、各消防本部のご指導と併せ、広くご活用いただければ幸甚に存じます。
平成17年3月

婦人防火クラブによる新住宅防火対策の
推進に関する調査研究会
委員長 高田 恒
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