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ミニ特集2 室内安全対策と住宅の耐震補強




事例紹介 地域で支え合おう!-簡易耐震診断と家具の転倒防止-

■名古屋市東山学区での取り組み
名古屋市の東山学区では、防災を自分たちの問題であると捉え、被災後すぐに助け合えるしくみをつくろうと、特定非営利活動法人「レスキューストックヤード(RSY)」と協働で、防災コミュニティプランに取り組んでいます。一連の活動の一つとして、「簡易耐震診断と家具の転倒防止」を平成14年末に実施しました。東山学区内を中心に、呼び掛けに応じた建築士等の有資格者を含めた約130人がボランティアとして集まり、事前に2日間転倒防止法などの講習会を受けました。そして、グループごとに分かれて、あらかじめ民生委員を通して希望のあった学区内の一人暮らし、もしくは夫婦のみの世帯24世帯を訪問し、「簡易耐震診断(広報なごやに掲載された様式)」と「家具等の移動および転倒防止作業(原則として寝室内)」を行いました。
住宅の外からは簡易耐震診断を、中では重いタンスを寝室から運び出したり、不要な棚を取り外すなどしてから、転倒防止用ベルトで残った家具を固定するなど、各世帯で作業が進められました。訪問したお宅の高齢者のお一人は「他人からこんなことをしてもらえるとは思わなかった。これで安心して寝られる」と涙ぐんで語っています。「帰るときは、来たときよりもきれいに」という掛け声のもと、ボランティアの地元女子中学生たちも清掃に精を出しました。
当日までの準備をみてみましょう。学区のメンバーとRSYが協力しながら、以下のような作業を行っています。
1. ニーズ受付
民生委員が要援護世帯を訪問し、事業の趣旨等を説明、同意された方に申し込んでいただく。
2. ボランティア受付
地域内(中学生以上)と外部からの希望者(建築士などの有資格者)を対象として次のような方法で募集した。
・協力依頼のために訪問→東星中学校、東山工業高校、千種地区社会福祉協議会、千種地区消防署
・チラシの配布→回覧板、掲示板、商店街・郵便局などにポスターと募集要項掲示
・マスコミ報道、その他
3. スタッフ
訪問世帯からのニーズの精査、住宅地図のコピーとマーキング、必要な機材の手配、ボランティアの班分け、訪問世帯とボランティアのマッチング、当日の進行方法などの諸準備

【参考資料】特定非営利活動法人「レスキューストックヤード」ホームページ(http://www.rsy.npo-jp.net